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機械

・機械は,考えをそこで行うようになる,状態を保持・展開する器官,状態を記憶する器官,外界の状態を得る感覚系,外界の変化を作る動作系から成る.

共鳴

・機械が外界から何かを得るのは,感覚系が外界と共鳴し,それを機械の中にとどめることによる.(共鳴は状態の変化の1つだ).外界の変化と共に,共鳴することも変化するが,変化を機械の中にとどめる.記憶する.(記憶は状態の変化の1つだ).

・機械の中にとどめる共鳴を,圧縮して記憶する.

・次に,外界と共鳴するときは,記憶した共鳴を取り出す.

・記憶した共鳴は圧縮しているので,実際に外界で展開するより早く共鳴を展開することができる.予測ができる要因の1つだ.

・外界から入ってくるのが何らかの原因で途絶えると,記憶した共鳴が続くように動作系を動かす.

状態

・1つの状態は,1つの共鳴であり,それを有限の記号列で表す.

・共鳴の変化は,ある状態から次の状態へのであり,記号列の部分が変わることだ.

内省

・状態を展開・保持する器官内で,ある記号列が,別のある記号列を見ること,そして変えることだ.

決定的

・記号列の部分が変わるのは,決定的 (deterministic) だ.

・土は,ミクロに見ると,小さな粒から成っていることが分かる.粒1つ1つの性質を見ることがある.マクロに見ると,土の塊,あるいは土としての性質を語ることになる.

・同時にいくつかの仕事を併行でやるというとき,ミクロに観察すると,1つのことをやっている.一方,マクロで見ると,いくつかの仕事を同時にやっていると判断する.

・ミクロに見ると,1つの状態から次の状態への変化は決定的だが,マクロに見ると,決定的でない,いくつかの選択肢から1つを選ぶことをやっている.

展開,保持,そして記憶

・機械が,共鳴状態とその変化を,どのように取り込んで保持するか,その仕組みを,まだ創ることはできない.後に,保持したことを取り出して展開する仕組みも,まだ創ることはできない.

​・ここでは,現在のいわゆる計算機―計算機という呼び方をするのは,計算尺を自動で動かすという意味でだ―を使う.

経験その1

・機械は,外界の変化を得ると,それに合わせて,状態変化のシーケンスを作る.新たな変化を得ると,都度,状態変化のシーケンスを作る.それらを記憶する.

・後に,外界の変化を得た時,記憶した変化と合うと,記憶した変化のシーケンスを記憶から取り出す.

・外界の変化を得ると,それと合う変化のシーケンスを記憶から取り出す.外界の変化が途切れると,取り出したシーケンスを引き続き得るように,外界を変えようと,動作系を駆動する.

・記憶から取り出したシーケンスを得るようにすることは,外界の変化を内的に描くことだ.

・いわば描いたように,外界の変化を作れるようになると,後に,作れるようになった外界の変化があり,それが途中で途切れても,記憶から取り出した展開を内的に行うが,外界を変えるように,動作系を駆動しない.

経験その2

・外界の変化が,記憶から取り出したシーケンスと途中まで合うが,その後合わなくなることがある.

・このとき,外界から得ることと,記憶から取り出したシーケンスを併せて記憶する.

・機械は,今までに記憶しているシーケンスと,今回記憶したシーケンスにおいて,同じことと異なることを分けて記憶する.

共有

・機械は隣の機械がやることを取り入れる.隣の機械が作る変化のシーケンスを取り入れると,そのシーケンスと同じシーケンスを得るように,自分の動作系を駆動する.これは,隣の機械との共有の1つだ.

経験その3と内省のはじまり

・機械は,自発的に動作することで,隣の機械が変化のシーケンスを作ることがあることを取り入れる.

・機械は,隣の機械が,変化のシーケンスを作っていて,それを止めるとき,そのシーケンスが続くように,自分の動作系を動かす.

・隣の機械は,その後,続くシーケンスとなるように動く.

・機械は,今までに記憶しているシーケンスでないので,上記した一連のシーケンスを記憶する.

・その後,機械は,隣の機械が,変化のシーケンスを作っているが,それを止めることがあると,その経過と合う記憶を取り出す.

・記憶にあるように,自分の動作系を駆動する.記憶のシーケンスは,隣の機械が変化のシーケンスを作るようになることを示している.

・隣の機械は,変化のシーケンスを作る.このシーケンスを取り込むが,それは記憶から取り出したのと合う.

・記憶から取り出した一連の経過は,隣の機械が以前やった変化のシーケンス,今やっているシーケンスを見ている.内省を始めている.

取り込み・使う要因

・上で述べた経験その3などで,機械が,隣の機械による変化のシーケンス,自発的な動作,隣の機械による変化のシーケンスを取り込み,使うのは,隣の機械による変化のシーケンスが続くのをアリとしているからだ.何であれ,アリとすることがアルようにすることを,機械は,取り入れ,そして使う.

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